化粧の心理効果

化粧をした女性の画像 心理

最近は女性のみならず、

男性が化粧をすることも珍しくなくなってきています。


メイクアップすることで、人間の心理に

どのような効果を与えるのでしょうか。

今回は、「化粧」の心理効果について解説していきます。


なぜ、人は化粧をするのか

化粧をするのは専門的な言葉に置き換えると

自己呈示によるものです。

もう一つ、自己開示という言葉もあります。


自己呈示としての化粧

では、自己呈示・自己開示って何か?というと、

自己呈示=自分を良く見せたい、という想いからする発言や行為
自己開示=本当の自分をみせることや話すこと

です。

社会心理学の言葉ですね。


化粧のみならず、服装自体も

自己呈示の方法といえるでしょう。


つまり、「相手にとってどう見られたいか?」というものが

化粧には反映されるということになります。


拡張自我としての役割

また、拡張自我としての役割も

果たしていると考えられます。


拡張自我というのは、

自分自身だけでなく自分の持ち物や自分の服装、
家や車なども自分の一部として捉える、人間の心理のこと

です。


自分のお気に入りのものが壊されれば

自分そのものが傷つけられたと感じたり、

自分の大事な家がなくなってしまうと

自分の中にぽっかり穴が開いてしまったような

感覚になるのは、

この「拡張自我」の影響ですね。


化粧や服装、フレグランスなども

この拡張自我が働くと考えられます。

他者からも魅力的に見える

ファンデーションやチークの効果というのは、

肌質を均一化して顔色を良くし、

「健康的」に魅せる効果もあります。


人間の本能として

「健康的である」というのは生殖相手としても安全で、

子孫を残せる、生き延びれると捉えるので、

魅力度がアップするわけですね。


お肌すべすべ仮説

容姿と恋愛力を科学で紐解いた著書である

美人の正体 外見的魅力をめぐる心理学」の中で、

お肌すべすべ仮説というものがでてきます。


いったいどういうものなのかというと、

女性の肌の質感は、
男性からより魅力的に見えるかどうか
影響するのではないか?

という仮説です。


実験では、男性の4枚の写真を使い

魅力度の評定を行いました。

また実験結果では、

「ハンサムでお肌はそのまま(加工しないまま)の人」と

「普通の顔だけれども、お肌がすべすべな人」との

魅力度の差はあまり生じなかったというわけです。


結果は、平均顔になるのと同じくらい

魅力度がアップする、

ということが示されました。


平均顔というのは、単に平凡という意味ではなく

「いろんな人の顔を合成で重ね合わせると

平均的な顔になり、魅力度が増し

いわゆるイケメンや美人顔になる」

というもので、


人間が「慣れ親しみやすく、パートナーとして

選んでも有害性のない顔」として

本能的に選びやすいという意味で、

非常に魅力的な顔として捉えられやすい、

そういう顔のことを指します。


ですので、

お肌がすべすべだと、
平均化(ハンサム化・美人化)に匹敵するだけの
魅力度アップの効果がある

ということになりますね。


専門家に化粧を施してもらうと、より自信につながる

化粧行為の生理心理的効果」という論文を

資生堂のビューティーサイエンス研究所が出していますが、


その中で

「メーキャップ指導による顔面神経麻痺患者の

Y-G尺度得点の変化」

というものを示しています。


この論文は

「専門家が化粧を施した場合」
「自分で化粧した場合」
「素顔の場合」

での自信・満足度が異なるのかどうか?

ということを調査したものです。


結果は、素顔よりも化粧をしたほうが自信・満足度が

上がる、というものになりました。


つまり、「誰が化粧を施したとしても

自信や満足度は上昇する」という

結果が得られたということですが、

専門家に化粧をしてもらったほうが、
より自信・満足度の上昇に繋がる

といった結果が出てきました。


専門家にやってもらったのだから、

「間違いない」という認識も重なって

そのような結果が示されたものと思われます。


化粧は、さまざまな心理効果がある

化粧は、「自分の心理効果も」「他者の心理効果も」

誘導できる一つの手段です。


化粧による心理効果を理解できると、

よりメイクを楽しむことができるでしょう。


美人に対する男性の心理
美人に対する男性の心理として、「魅力バイアス」や「ハロー効果」がより働きやすいといえます。


ブランド品が好きな人の心理
人がブランド品を身につけたがるのは「拡張自我」の心理が関係しています。拡張自我をうまくコントロールしましょう。


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